子どもが自分から勉強する子になるために、どうしたらいいのか。
親は悩みますよね。
そんな親の悩みに、専門家が答えてくれる本があります。
『自分から勉強する子の育て方』和田秀樹著:大和書房
「中学受験本」だけど、小学生の勉強方法を模索する親向けに、何が本当に大切なのかを教えてくれる本。子どもが勉強しなくなった時、成績が落ちてきた時に、親がどうサポートすればいいのかが分かる。また小学校や中学、高校での塾選びにも役立つ。特に、中学受験の子どもの勉強に悩むママやパパへ書かれた本。

著者の和田秀樹さんは、東大卒の精神科医で、受験勉強の専門家。勉強法や受験に関する本もたくさん出版している。自身でも、大学受験通信教育を運営したり、全国の中高一貫校で、勉強法のアドバイザーもされている。
ではこの本の内容について、少し見ていきましょう!
Contents
小学生で勉強しないを避ける「自分から勉強する子」の親は何をしているか?
子どもがどんどん自分から勉強してくれたら…
そんな「自分から勉強する子」の親は、どんなことをしているのでしょうか?
著書のなかで和田さんは、子どもが勉強する子になるためには、以下のことがとても大事と言われます。
- 親は子どもが小学生のうちに、家庭学習の習慣を含めた基礎学力をしっかりつける
- 塾・家庭学習の情報を親が集めて、子どもの勉強を親が工夫し試し続ける
- 親は子どもの自己肯定感をつぶさない・勉強で劣等感を植え付けない
ではそれぞれについて、和田秀樹さんは著書でどう話されているのか?
もう少し詳しく見ていきましょう。
中学受験する・しないに関わらず小学生は基礎学力をつけることを意識する
『自分から勉強する子の育て方』の著書の中で、和田秀樹さんは、中学受験をするメリットとして、小学生に基礎学力をつける大切さを挙げられています。
小学生の勉強に必要な基礎学力って何?
小学生のうちにしっかり身につけておきたい基礎学力とは、以下の3つ。
- 子どもが家庭での学習習慣を身につけること
- 読解力・計算力・思考力を、国語や算数の問題を解く中で身につける
- 一定レベルの文章を素早く読み、語彙力を豊富にする
そして著者の和田さんは、基礎学力が固まらなければいくら勉強しても成績は伸びない。
家庭での学習習慣を含めたこの基礎学力を、小学生の子どもが身につけることがとても大事と言われます。
ではこの3つの力を子どもが身につけるために、親はどうしたらいいのか?
著者の和田秀樹さんは本の中で以下のようにおっしゃってます。
中学受験する・しないに関わらず「塾や家庭学習の情報」を親が集めて工夫し試し続ける
親はいったんある塾や教材を選ぶと、その塾の中で子どもが頑張ることや、その教材だけをやっていくことを選択しがち。
つまり、他の情報が遮断されがちで、「選んだ塾や教材を信じ続ける」ことになってしまいがち。
でも実際には、選んだ塾が行う一律の勉強方法に合う子どもの割合は少ない。
つまり、その塾や教材で学力が伸びる子どももいるが、一方で、成績が上がらない子どももたくさんいる。
そのことをまず知っておきたい。
だからいったん塾などを選択した後も、子どもの勉強に支障が出てきたら、親が幅広く情報を集める。
そして自分の子どもに合う勉強方法や、塾を選択し直すなど、親が工夫し、試し続けること。
それがとても大事。
中学生や高校生になれば、子どもが自分で選択できることが望ましいが、小学生の間は、子どもは自分で上手に選ぶことができない。
だから親が、子どもの性格や特性をふまえて子どもの個性に合う勉強法を探すこと。
それが大事。
そして反対に、親がしてはいけないことは、親が何も考えず、工夫もせずに、子どもに無理に勉強をさせること。
また子どもが勉強が分からない時や勉強をしない時は、子どもに勉強を、根性で乗り切らせない。
つまり子どもが勉強しなくなった時、子どものお尻をたたくのではなく、解決策を親が工夫し続けること。
それは親にしかできない。
と和田秀樹さんは言われます。
わが子に合う勉強法を見つけられるのは親だけ☆
そして著書で和田秀樹さんは、
あらゆる方法を地道に試すことができるのは親だけ。
塾は「勉強をもっと頑張ってください」とか、「他のお子さんはやっている」と言う。
塾は本当は他の塾がこの子には合っていると思っても、他の塾に移ったほうがいいとは絶対に言わない。
だから親が様々な情報を集めて、子どもに合う方法を選択して、工夫し続ける事がとても大事。
今は勉強をやる気が無い子どもでも、他の何かを試したら、やる気になるかもしれないし、いろいろ試してみないと、子どもの特性も見えてこない。
もしかしたら子どもは、ゲームの攻略のように、点数をとるために、あれこれ工夫するのが好きかもしれない。
また志望校の問題傾向にしぼった勉強なら、少しずつ子どももできるかもしれない。
また子どもに、志望校に憧れを持たせて、勉強する動機を作ったり、
子どもが勉強のどこが苦手なのか?を洗い出すために、短期の家庭教師にきてもらうなど、親がいろいろ試してみることがとても大事。
そして、親があれこれ一生懸命に試してくれる姿を子どもが見ることで、子どもの心も動く。
と著書の中で和田秀樹さんは言われます。
ブランド塾に頼りすぎない
また著書のなかで和田秀樹さんは「ブランド塾」に頼りすぎないことも大事とおっしゃいます。
「ブランド塾」の方法をこなせるのは子供の中でも多くない。
また初めは「ブランド塾」の方法で子どもが勉強をこなせてても、途中でこなせなくなることもある。
そのため「塾」の言うとうり勉強をする=成績が上がるというふうには、なかなかならない。
そして親が塾のカリキュラムを正しいと信じて、親が塾のいいなりになってしまうと、子供が大量の宿題を前に、自分の苦手がどこか分からなくて苦しむことがある。
親が「ブランド塾」に行くという視点よりも、「この塾に行ったから分かるようになった。」「この教材で分からないことが分かるようになった。」そんな視点を親が持つことが大事。
そして子どもが勉強ができない時、子どもの努力が足りないと思うのではなく、その塾や教材が、本当に子どもに合っているのか?
それを親が見極め、他の塾や家庭教師、個別塾、通信教育など、他の情報もたくさん集めて、子どもに合うと思うものを親が試して工夫すること。
それがとても大事だと、著書のなかで和田秀樹さんは言われます。
中学受験する・しないに関わらず小学生の自己肯定感をつぶさない・勉強に劣等感を植え付けない
また著者の和田さんは、子どもが合わない塾に通うことで、子どもが勉強を嫌いになったり、劣等感を持ったり、自己肯定感を大きく損なうことはとても残念なことと言われます。
長い目で子どもを見て、得意な科目があるなら得意な科目を伸ばしていく。
そして得意な科目の配点が高い学校を目指す。
また苦手科目の配点が低い学校を目指す。
または、得意科目と苦手科目の合計点で、合格を目指す。
など、親も、学校の出題傾向をよく知ることが大事。
それができると、親も子どもができない苦手なことに、集中しすぎ無くなるから、親が子どもの自己肯定感を損なったり、子どもに劣等感を植え付けなくなる。
どうやったら子どものやる気を引き出せるか?
子どもがやる気を出す方法は個人差があるが、
子どものやる気をくじく法則は一つだけある。
それは親や塾が、子どもに「自分はバカだ」と思わせた時点で、99%、子どものやる気はなくなる。
子どもにそう思わせる前に、親が他のやり方を試すことが大事。
塾は子どもの成績が悪いと「バカ扱い」しがちだけど、その塾のやり方が合っていないだけで、他の塾に行けば子どもの成績は上がるかもしれない。
メインは子ども。
塾のやり方に子どもを合わせるのではなく、子どもに軸を合わせることが大事。
そして、もし子どもが(中学受験などの)試験に落ちた時、また子どもが行き詰まり、中学受験の勉強を途中で辞める時は、親が子どもに、今まで勉強したことは無駄にならないことをはっきり子どもに伝えることが大事。
そして親が、今から、今まで学んだことをベースにきちんと勉強すれば、また高校・大学など、子どもの志望校に行けることを、親がきちんと子どもに伝えること。
親が子どもに立ち直るビジョンを示すこと。
それがとても大切。
子どものやる気がくじかれた時に、立ち直らせるのは親しかいない。
やればできる。やり方を変えればできると、親が子どもを信じ続けることが、子どもの未来を開く!
と著者の和田秀樹さんはおっしゃいます。
【まとめ】小学生の「子どもが勉強しない」時に特におすすめの本
『自分から勉強する子の育て方』
和田秀樹著:大和書房
子どもが勉強しない。子供の成績が下がってきて心配。という時に、親が読むと助けになる本です。
中学受験で子どもが勉強についていけなくなった時についても、どう乗り切れば良いのかが書かれています。
小学生のハードな勉強といえば中学受験ですが、中学受験をしない小学生ママにも、今後の子どもの塾の選び方や、子どもの勉強のサポートの本質を教えてくれます。
